ポエム そうだ、なにか書こう13

これの続き

前回は今まで書いた文章を元に、プロットを組みました。

そんなわけで書いてみようと思ったのですが大切なことを忘れてました。二人の登場人物の名前です。
私は名前を決めるのがあまり好きではないので、名前ジェネレーターを使って「村上まり」と「渡辺ことみ」に決めました。

話の流れは入学した学校で隣の席に子に話しかけて自己紹介してよろしくねってして話が合わなくてでも一緒にいると何となく楽しくて。授業の感想とか言い合ってたら話が完全に合わなくて何言ってるんだこいつ?ってなるシーン。キャラ紹介がメインの世界説明を少しって感じ。

そんなわけで書いていきます。

タイトル 未定 1話前半

春。30年後に世界が滅ぶなど、嘘のように感じるほど気持ちの良い季節。
私は新しい制服に着て高校に向かっていた。
高校が近づいてくると昨日の入学式で見た顔が増えていく、私は新しい友達ができるかと少し不安になりつつもいったん深呼吸をして正門をくぐった。

少しくたびれた下駄箱で靴を履き替え、案内に書いてある自分のクラスへ向かっていると。途中にいくつかの使われてない教室が目に入る。
昨日のオリエンテーションの話では、少子化の影響で生徒の数が昔に比べてかなり減ったらしい。
私としては今の人数でも問題はないとは思うけど。今見ていた教室にも人が賑わい溢れていたと思うと、少し寂しくもなる。

クラスに着くと自分の席に座り周りを見渡してみた。一部の知り合い同士を除いて、クラスのみんなも同じようにキョロキョロと周りを見ている。見渡している同士で話かければいいのに、と思ったが自分も同じことを思われてると思うと少し可笑しくなってしまう。そんな事を考えていると隣の席が空席なことに気が付いた。
時計はあと5分でホームルームの時間をさしてしまう。私はまだ知らぬお隣さんを心配し始めると入口のドアが開き、涼しい顔で女性が入ってきた。空席の数的に彼女がお隣さんで間違いないだろう。

彼女が隣の席に座ったのを確認すると私は元気よく自己紹介を兼ねて挨拶をした。
「おはよう!私の名前は村上まり。これからよろしくね、あなたの名前は?」
「え?ああ、おはよう。私の名前は渡辺ことみ、ことみで良いよ。よろしくね」
「うん!私もまりって呼んでね。それにしてもホームルームぎりぎりだったね、寝坊?」
「うーん、ギリギリに出ても間に合うってわかって寝てたから寝坊ではないよ。しいて言うなら計画的な寝坊かな?」
「へー、私なら間に合うってわかってても時間ぎりぎりになったら走っちゃうかも」
「ふふ、それは慣れだよ」
突然話しかけられて驚いたようだったお隣さんだったけど、最後には笑ってくれてよかった、彼女が良い人そうで安心する。

キーンコーンカーンコーン
もっとお話をしたかったけどチャイムが鳴ってしまった、少し残念。
そのあとすぐ、若い男の先生が入ってきて挨拶を始めた
「えーっと、まずは入学おめでとうございます。昨日のオリエンテーションで、簡単な学校の説明を受けたと思いますから特に話すこともないのですが、一つだけ。皆さんも知っているとは思いますがこの世界は今から30年後に滅びます。なので悔いのない学生生活を送って一日一日を楽しんでください」
先生はそう言うと今後の予定などを説明し始めたが、私はその挨拶で心待ちにしていた学生生活に水を差された気分だった。

先生は本当に言ったままの事を伝えたかったのだと思うけど、今から学生生活をする私たちは一体何をしたら悔いのない学生生活になるのだろうか?
勉強に励んでもっと遊べばよかったと思う人もいれば、遊び続けてもっと勉強すればよかったと後悔する人もいる。だったら、悔いのない学生生活を送るなんてできるはずがない。
だいたい、30年後に死ぬと再確認させながら毎日をしっかりと楽しめと言われても困ってしまう。私は世界が滅びるから悔いのないように学生生活をしようと思いながら生活をしたらそれこそ悔いのある生活になってしまう。
私は自分の心に暗いモヤッとしたものが広がっていくのを感じた。

ホームルームの後の休み時間に私は、隣の席のことみさんにさっき感じたモヤモヤを話してみることにした。
「ねえ、ことみさん。先生の話理解できた?滅びるこの世界で悔いのない学生生活を送れって言ってたけど私はしっくりこないのよね」
「そう?滅びることが決定してるなら人生楽しんだ方が良いって話だから私は特にそう感じなかったけど」
「うーん、そう言われると確かにそうなんだけど。私は世界が滅びるってことをまだ受け入れきれてないから、そう思えるけど考えられないのよね・・・・・・」
「うーん、そうだねー。考えかたの違いかもしれないけど私はそんなことで悩んだこと無いから参考になることは言えないかも。ごめんね」
突然話かけたのに、ことみさんはしっかりと自分の考えを話してくれたし解決しなかったことを申し訳なく思ってくれている。話しかけた私が言うことではないけど彼女はやっぱりとてもいい人だ。
でも、私が説明下手なのもあるけどもやもやを共感してもらえなかったのは少し残念でもある。

思い返すと、私は昔からどんなに学んでも世界が滅びるということを受け入れられなかった。
私が物心ついたころの誕生日、両親はたくさん祝福してくれたけど少し悲しそうな顔をしていた。きっと、あの時の両親は私の誕生日が来るたびに世界の滅びへのカウントが1減ることを再確認していたのだろう。
だからそんな世界に生まれた私が可哀そうだと思ってみてたんだと思っていたんだと思う。
そんな両親をみて育ってきたからか私もこの世界が滅びることをわかってはいるけど理解しきれていないのかもしれない。

その後は教科書の配布で授業は終わった。授業が終わってもしばらくの間、悔いのない学生生活というものを思い浮かべては納得できなかった。
だけど、他から見ればくだらない話をしっかりと聞いてくれたことみさんの気遣いが嬉しくて、彼女と仲良くしたいと思ったのは今日得られた唯一の確かな気持ちだった。

~~ここから次回書く~~
次の日、今日は授業が本格的に始まる前の特別授業
ことみが主人公と仲良くする理由

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